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一日一善、身体に薬膳

Vol.8 第7号('98/08/31)
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【本日の菜譜】
☆寒・熱・虚・実の体質とは
中国医学では、漢方薬と食物のほとんどを四気<寒・熱・温・涼(冷)>と五味<辛・甘・酸・苦・鹹(しょっぱい)>の性質に分類しています。また、服用後の体内における作用の性質も昇・降・沈・浮と分類しています。

個人の体質は「寒・熱、虚・実」に分類し、治療の際の漢方薬配合やバランス調整などに応用しています。「寒には熱を、熱には寒を、虚は補い、実は瀉す(流し出す)」これが中国医学の基本中の基本の原則です。もし、これらの性質を無視して治療にあたったとしたら、かえって症状を悪化させることさえあるのです。

例えば、下剤などに一般的に使われる大黄は、寒性の漢方薬です。実熱性体質の人や重い便秘の人には腸内の宿便を取り代謝を高めますので、ダイエットや便秘などに一定の効果が望めます。しかし虚寒体質の人が大黄を服用した場合、冷え性がよりひどくなるということになります。さらに長期の服用は腸内の消化液との相互作用で大黄の下剤としての効果をなくし、便秘をより悪化させるという結果を招きます。

では、体質分類の例を挙げてみましょう。
1寒性体質
寒さに弱い。手足が冷えやすく、顔も青白い。この寒性体質もさらに分類されます。

☆寒湿性体質
上記の寒性体質に加え、足がむくみやすい、関節に水がたまりやすい、頻尿であるなどといった症状がある場合は、寒湿性体質に分類されます。

2熱性体質
汗をかきやすい。暑さは苦手だが、寒いのは平気である。顔は赤味を帯び手足は熱い。多くは太りがちで、食欲旺盛で胃も丈夫。たまに便秘をする。

☆湿熱性体質
上記の熱性体質に加え、むくみやすい、発疹が出やすい、尿が黄色く濁っている、食後お腹が張りやすく便秘がちである場合は、湿熱性体質に分類されます。

3虚性体質
息切れしやすく、力が出ない。痩せぎみで体が冷えやすい。虚性体質もまた以下のように分類されます。

☆虚熱性体質
顔は赤味を帯び、汗っかきである。体のほてりを感じ、手のひらや足の裏も熱っぽい。めまいや頭痛もしやすく、イライラ感も時にある。口は渇きがちで、喉が痛くなる時もある。便秘がち。人によってはよく鼻血が出たりということもある

☆虚寒性体質
色白で、寒がり。手足が冷たく、関節も冷えて痛みを感じる。寒い日や天気の悪い日には、特に症状が重い。冷えから腹痛を起こしやすく、女性は月経期に腹痛がある。冷え性で関節に水がたまりやすくむくみやすい。

4実性体質
気力充実だが、情緒不安定で怒りっぽい。食欲は旺盛だが偏食が多い。便秘がちで不眠症である。

ちなみに日本で多く見られる体質は、虚熱性と虚寒性体質です。

☆食材の性質
五味
酸(酸っぱい。収斂作用があり、肝臓・胆嚢・目によい)
苦(苦い。消炎作用があり、心臓によい)
甘(甘い。滋養作用があり、脾臓・胃によい)
辛(辛い。発散作用があり、肺・鼻・大腸によい)
鹹(しょっぱい。柔和作用があり、腎臓、膀胱、耳などによい)

四気
寒(身体を冷やす。のぼせや高血圧によい)
熱(身体を温める。貧血や冷え性によい)
温(熱と同じ作用だが、熱よりは弱い)
涼<冷>(寒と同じ作用だが、寒より弱い)
その他に「平」の性質もある。「平」は、寒でも熱でもないもの。

日常の食材で例を挙げてみましょう。
☆熱性と温性
唐辛子、ショウガ、ネギ、ニンニク、ニラ、サンショウ、羊肉、もち米、クリ、クルミ、ナマコ、黒砂糖など

☆寒性と涼性
サトイモ、ゴボウ、ニガウリ、キュウリ、トマト、小麦、緑茶、大根、セリ、ほうれん草、スイカ、昆布、バナナ、(海の)カニなど。

薬膳ではというか中華料理でもそうなのですが、「酸と甘、苦と辛、辛と酸、鹹と苦」など、最低2つの味を組み合わせるのが原則となっています。こうすることで、味を中和してバランスを取っているのです。

*まぐまぐを通じて発行していたメールマガジンです。元中医大学教授の原稿に、ウエブマスターの私が、加筆・翻訳・日本人向けに編集・アレンジいたしています。

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